結論から申し上げると、生命保険に加入する必要は一切無いと言える。毎月1万円〜数万円を何十年に渡って払い続けたら合計で一体どれ位の金額になるだろう。仮に毎月1万円を30年間払い続けたと仮定すれば、1万円×12ヶ月×30年間=360万円!それだけのお金があれば人生がどれほど豊かになる事か・・・
人によっては生命保険が貯蓄の代わりになるとか、自分が死んだ後で家族が生活に困らないようお金を残したい等の理由があるかと思うが、冷静になって考えてみて欲しい。生命保険会社は都会の一等地に巨大な自社ビルを建て、数万人規模の社員を抱え、それでいて利益を出し続けているのだ。一体どれくらいのお金を生命保険契約書から搾取し儲けているか容易に想像ができるだろう。
生命保険に潜む罠(その1)
まず生命保険の掛け金について、若いうちの金額はけっこう低い。20代であれば1万円を切るくらいだろう。しかし歳を重ねるごとに保険金は指数関数的に上がっていく。保険の契約内容にもよるがイメージで言えば30代は1万円くらい、40代は1万5千円くらい、50代は2万円くらい・・・しかし怖いのは60歳以上になった時。その年代になると怪我や病気のリスクが飛躍的に上がり、それに伴って保険金も倍額以上になるのだ。年金の受給が60歳から65歳に引き上げられ、もらえる年金額も月10万円そこそこの時代に月5万円もする保険料が払えるかというと疑問が残る。いま保険料を払っていて保険金に関心がなくても、将来必ず何気ない生活を保険金の支払いが圧迫してくるのは間違いないだろう。
生命保険に潜む罠(その2)
生命保険で一番関心が高いのは大きな怪我や病気をした時だろう。大規模な手術をする事になったり長期の入院を必要とする場合は、それ相応のまとまったお金が必要になる。数百万円単位でのお金はすぐに用意が難しいため生命保険に加入しているという人も多いのでは?しかし、莫大な治療費が必要になる場合でも生命保険に入っておく必要は一切無い。なぜなら日本国民であれば全員が必ず加入している国民健康保険という世界的にも類を見ないほど手厚い保険へ既に加入しているからだっ。
この国民健康保険は医療費が高額になった場合、例えば70歳未満であれば下記の金額で支払い金額が計算される。そう。これ以上の医療費を払う必要が無いのだ。
【70歳未満における高額医療費の計算式】
252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
例えば実際の医療費が500万円かかるとして、実際の計算式に当てはめてみると
25.26万円 +(500万円 – 84.2万円)× 1% = 294,180円となる。
500万円の医療費って相当高額だが、それでもこの程度に収まるという訳なのだ。
この辺りの詳しい情報は以下の全国保険協会ホームページをご参照頂きたい。
【全国保険協会ホームページ】
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3030/r150/
生命保険に潜む罠(その3)
貯蓄という意味で生命保険に入っている人も多いと思うが、残念ながら企業の様にまとまった保険金がかけられない個人では貯蓄の意味も薄れてくる。
私も以前生命保険に入っていて解約すれば100万円近い解約金を頂ける状況だった。しかしある日突然、保険の担当者がやってきて「今ご加入頂いている保険商品は古いものなので、これ以上継続させる事ができません。継続するには新しい商品への乗り換えが必要になります」と説明を受けた。それじゃあ仕方ないと思い、新しい商品へ乗り換えた途端100万円ほどの解約金が20万円に激減したのだ。これはどういう事か保険の担当者へ聞いてみたところ、「新しい保険に切り替えると月々の保険料が激的に上がってしまいます。ですので古い保険を売ったお金を新しい保険の保険金として充当することで月々の保険料が変わらない様にしました」と平然とした顔で言われてしまった。実は事前にそういった説明が一切なく、解約金だけが減ってしまったという事実に愕然としたのを今でも猛烈に覚えている。
保険の担当者は自分の営業数字が欲しいためにありとあらゆる手段を講じて我々の大切な財産を搾取しようと企んでいる。貴方の為ですといって親身に語ってくる人であっても、結局は大手企業の単なる営業担当という事を忘れないで欲しい。
生命保険に潜む罠(その4)
生命保険が唯一有益なのは、年末調整の時に少し節税ができる事。しかし、生命保険に入らずとも学資保険や個人年金を契約していれば、控除限度額に近いところまで節税ができ生命保険に入る意味が薄れてくる。つまり生命保険は入る必要など全くないのだ。
生命保険ではなく投資で将来の不安を払拭する
今、日本株の配当金は平均4%くらい。例えば100万円分の株を持っていれば1年間で4万円が何もせずとも手元に入ってる計算だ。例えば生命保険に加入せず毎月1万5千円分の株を買って運用し、配当金を使って更に株を買うという運用を続けていくと、一体どれくらいのお金になるのか?
計算してみると以下の様になった。
- 10年間運用:
持ち株の金額は約216万円
年間の配当金は約8.6万円 - 20年間運用
持ち株の金額は約536万円
年間の配当金は21.4万円 - 30年間運用
持ち株の金額は約1,009万円
年間の配当金は40.3万円
※毎月1万5千円の投資、年利4%で計算
如何だろうか。自分で投資・運用し手元にお金があれば生命保険は全く必要無いという事がお分かり頂けただろう。どうしても心配な人はxx生命という会社の生命保険に加入するのではなく、県民共済などの共済系保険に加入する方が掛け金も安く、支払い手続きも早くて良心的だと思う。
また、自動車保険の様に事故が起こった際に大金が払い出される保険には必ず加入しておいた方が良い。そこは間違いない。