何かを思いついたら即座にメモをとる
普段何気なく生活していると前触れもなく突然アイデアが天から降りてくる瞬間がある。それは毎日継続して新しい事や革新的な事を考え続けている成果であり、何も準備していないとアイデアが降りてくる事はほとんど無いといっていいだろう。しかし、考え続けているだけでは熟成されたアイデアにならない事が多いので、考えをメモに書き出すのが良いかと思う。
私は車を運転している時に大抵何かしらのアイデアが思い浮かぶ。しかし、そのアイデアは翌日になると跡形もなく忘れ去る事も多く、後から何となく勿体ない気分になってしまう。そこでアイデアを思いついたら、それがどんな内容であってもメモに書いて残しておく事をオススメする。車の運転中はiPhoneのSiriを使って音声でメモアプリに記録するのが吉。Appleの標準であるメモアプリはAppleIDに連動してiPhoneでもiPadでもMacでも同じ内容を共有できるため、外出中でも家のリビングでも寝室でも何処でも情報を一元管理ができて便利だ。
メモをカテゴリー別に整理しておく
毎日新しいことを考えていると非常に多くのアイデアが湧き出てくる。それが何日も何ヶ月も蓄積していくと、いつの間にか数百〜数千という大量の情報になっていく。メモに残すのは大量の情報を蓄積するのが目的ではない。メモに残すのは手段であり、目的は残していたメモの中から優れたアイデアを選定し活用する事なのだ。
何も考えずに情報を溜め込んでいては、いざ情報を引き出そうとしても探す手間と時間で疲弊してしまう。それに無駄な時間を浪費する事でアイデアを忘却したり、やる気も消失しかねない。そこで情報を素早く引き出すために情報のルールに基づいた分類(カテゴリー)に振り分けると良いだろう。
カテゴリーの名前を考えるのは結構面倒だが、最初に面倒な事を済ませておけば後々に時間短縮や変な手間がかからなくて良いだろう。
本屋さんへ行く
アイデアは自分の中にある情報から生み出される。なので、いかに自分の引き出しを多く持っているかが重要だ。引き出しの数が多く情報の質が良いと、洗練されたアイデアの出現率が格段に上がるからに他ならない。そこで情報の宝庫である本屋さんへ行ってみよう。ちなみに図書館でもOK。先人たちの知恵が詰まった本をパラパラと流し読みするのもヨシ。歩きながらタイトルだけ見て回るのもヨシ。表紙のデザインを見るだけでも相手に訴求する方法の勉強になるだろう。何千冊にも及ぶ本のタイトルを流し見すると、その中でビビビと心に響くタイトルと遭遇するかもしれない。そんなタイトルに出会えたらしめたもの。何が心に響いたのかを考え、その思想をパクってじゃなくてリスペクトして記事のタイトルとして参考にさせてもらうと良いかと思う。
映画を見る
本屋さんに行くのと似ているが、映画館に行くと更に洗練されたアイデアに巡り会えるかもしれない。なぜなら映画を見る時は本屋さんの時と違い、リラックスして上映された作品を視聴するからだ。このリラックスした状態というのがとても重要。日々のストレス発散にもなり一石二鳥だ。ちなみに映画館へ行くまでもなく、amazonプライムやNetflixの様な動画配信サービスを使って映画を見るのも良い。起承転結がはっきりしていてストーリーが面白い映画を見ることで、面白い情報を吸収できるだけでなく、頭が活性化するのでオススメだ。
寄り道をしてみる
「寄り道をしないと新しい景色に出会えない」とは誰が言ったか的を得た格言だ。例えば学校や会社へ行くとき、大抵の人々は毎日同じ道を歩き、同じ駅から乗り、同じ駅で降りる。それは息をする様に自然と同じ行動をとる訳だが、毎日繰り返す事で景色はほぼ変わらず思考も停止状態となってしまう。もちろん新しい感動も何もない。
ここは思い切って、いつもと違う道を使って通勤通学をしてみよう。少し遠回りしてみたり、1つ手前の駅で降りてみたり、1つ先の駅で乗ってみたり、ほんのちょっぴり違う景色を見る様にするだけで、違う角度の思考を身につけアイデアが出しやすい体質ができる。そんな事くらいで何も変わらないと思いがちだが、これが意外と効果的。騙されたと思ってやってみると意外な発見があると思う。また、車で通勤している人は自転車に乗り換えるというのも良いだろう。あまりにも早く通り過ぎていて気付かなかったお店や変わった景色を発見できて良い。
ひとりになれる空間でボーッとする
良質なアイデアは誰もいない静かな空間で生まれる事が大変多い。その主な場所はトイレやお風呂といった自分ひとりだけ存在する閉じた空間を意味する。最近では駅前などにリモートワーク用のコワーキングスペースなんかもあるが、一人だけの空間であるものの主に仕事で使う場所のため、あまりリラックスができず効果的にはイマイチかと思う。
普段から新しい事を考え続けていて、その集大成として素敵なアイデアが捻出されるのは、ほぼ間違いなくリラックススペースである。トイレやお風呂で用事を済ませてさっさと出てくるのではなく、その空間にしばらく留まりボーッとしていると思わぬ閃きが起こりやすい。
丸一日何もしない日を作る
日本人は働きすぎと言われるが、平均で1週間に38時間も働いているそうだ(2023年現在)。これは1ヶ月で152時間。加えて有給休暇もあまり取らない人も多く(法律で1年間に5日間は必ず有給休暇を取得しなければいけない)本当に人生のほとんどを仕事に費やしているといっても過言ではない。それだけ働いている反動からか、定年退職した後で急に老け込んだりボケ始める人もある一定数存在する。悲しい現実ではあるが、それだけ仕事に縛られているからこそ無理をしても休暇は取るべきだと思う。
忙しい中にポツンと存在する休暇は大変意味を持つ。それはメリハリができ仕事にも休暇にも互いに良い影響を及ぼすからだ。忙しい業務が気になって休暇もゆっくりとできない人は多いと思うが、気になる業務を紙へと書き出してから思う存分休もう。余計な事は考えずできればボーッと空や雲でも眺めながら何も考えないのが一番。考えない事は考える事よりも難易度が高いものの、瞑想の様に頭を空っぽにしてみると逆に見えてくるものがあるはず。たまには休んでもいいのだ。
友人や同僚とコミュニケーションをとる
自分の脳に情報をインプットする方法は多々あるが、自分で動くだけでなく他人の力を借りるのも効果的。なぜなら自分とは違う角度でのモノの考え方、自分とは違う情報ソースを持っているからだ。どんなに頑張っても自分ひとりでできる事には限界があり、集団になってこそ力を発揮する。その特徴を用いて1人の時よりも爆発的に利益を生み出すのが会社組織というもの。自分だけではどうしようもない事でも3人寄れば文殊の知恵とも言うし、色々な人とコミュニケーションをとりながら思わぬ情報をゲットしよう。
友人や同僚と普段から深く関わっていれば、情報収集という側面からではなく更に大切な何かを手に入れる事ができるかもしれない。人は一人で生きていけないものだから・・・
あえてバカになる
何も考えない、一日中ボーッとする。というアイデア出しの方法と通じる部分もあるが、バカになるというのも新しい何かを見出すには非常に重要。人は常識という制限のため無意識のうちに常識的な範疇(はんちゅう)で物事を考える。しかし、それでは普通のアイデアしか思い浮かばないだろう。そこで、バカになって非常識な場所に自身を置いて考えてみるのだ。朝起きて歯磨きをするのではなく、起きた後に今からそいつを殴りに行こうというめちゃくちゃな思考が大切。
バカな行動は人に迷惑をかけるが、バカな思考は誰にも迷惑をかけない。あくまで頭の中だけのアイデアを出すまでの制限付きと心して欲しい。間違いなく非常識の中からは想像も出来ない閃きがあるはずだから。
何も考えない
これまで9つのアイデア出し方法をご紹介してきたが、最後にお伝えしたいのは「何も考えない」という事。思考力を高めるにはリラックスがキーワードになるが、究極のリラックスは何も考えない。何も感じないという所に落ち着く。
瞬間的な思考停止は脳が動き出した時に反動で思いもよらない動きをする。それを利用する訳だ。しかし思考停止は長時間行うと脳の老化や能力低下につながるので要注意。爆発的な瞬発力を生むための一時的な休眠期間と考えるのが吉だ。
ここまでこの記事を読んで頂いた人に伝えたい。この後は1時間ほど何も考えずお風呂やトイレで1人ボーッとしてみて欲しい。明日から何かが変わるかもしれない。